- 技術紹介
- オキシノン®炉の原理
オキシノン®炉って何?
- オキシノン®炉とは…
「雰囲気中に酸素がほとんど存在しない炉」ということです。
カーボンの役割
- カーボン材料は酸素をキャンセルする能力があります。
- ・酸化耐火物は高温の場合は1500℃以上で相対比強度が極端に低下するため使用できません。
・更に、上図の様にカーボンは炉内の遊離酸素と反応しCOガスとしてキャンセルしてくれる重要な役割を持っています。
連続
連続炉を実現する重要な部品がC/Cコンポジットベルトです。
1150℃以下では耐熱金属ベルトが使用できますが、
1150℃以上の高温の場合は耐熱金属ベルトは使用できません。
そのため、高温域ではC/Cコンポジットベルトを採用しています。
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酸化
- 大気中で鉄を1000℃で加熱
- 鉄を大気中で1000℃に加熱すると大気中の酸素と鉄が反応し「酸化鉄」になります。
酸化鉄はろう付、焼結の促進を阻害します。
ろう付、焼結を有効に行うためには、酸化を防止する事、酸化した表面から酸素を取り除く事が重要です。
水素による還元
- 水素雰囲気中で酸化鉄を1000℃で還元
- 酸化した鉄を水素雰囲気中で1000℃に加熱すると水素が酸化鉄と反応し還元反応が起こります。
具体的には酸化鉄の酸素と雰囲気の水素が反応し、酸化鉄は鉄に戻り、水素が水になります。
一般的に水素雰囲気中での熱処理は、この原理を利用しています。
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熱解離(オキシノン®炉)
- オキシノン®炉で酸化鉄を1000℃で熱解離する
- 雰囲気中の酸素が極限まで少なくなると酸化鉄の表面から酸素が吐き出されてきます。この現象を「熱解離」といいます。
物質、温度によって熱解離が起こる条件は様々で、大きく分けると、解離しやすい物質(銅、ニッケル等)解離しにくい物質
(アルミニウム等)に分けられます。オキシノン炉はカーボンマッフルを利用する事で雰囲気中の酸素分圧を極限まで下げる
ことができ、熱解離現象を発生させて光輝な熱処理を可能としています。
オキシノン®炉の応用例
- 熱交換器(SUS・チタン)、オイル熱交換機(SUS・銅)、EGR(SUS)、排気パイプ(SUS・鉄)、燃料タンク部品(SUS・鉄)、空調用制御弁(真鍮・銅)、金属多孔体(2次電池電極)、燃料電池用セパレータ(黒鉛)、
各種焼結部品(SiC・サイアロン等)、非酸化物系セラミックス
- 当社保有設備
- 最高使用温度2400℃
各種試験が可能です。
- オキシノン®炉の利点
- ・炉内酸素分圧を大気の10‐20以下の低酸素分圧を実現し、難還元金属まで熱解離。
・炉内は常圧で金属の蒸発が抑えられる。
・均一な温度分布の実現。
・生産性の向上が図れる。
・メンテナンスが容易である。
オキシノン®のラインナップ
オキシノン®焼結・焼成炉
E-GRB-SIT
E-GRB-CAL
オキシノンCAB®メッシュベルト式アルミろう付炉
E-MES-NOC
オキシノンCAB®ローラーハース式アルミろう付炉
E-ROL-NOC
オキシノン®ステンレスろう付炉
E-GRB-SUB
オキシノン®鉄系ろう付炉
E-GRB-REF